またロバート・スミッソンについて発表することになりました。おおよそ彼のギャラリー作品、特に《Enantiomorphic Chambers(1965)》を軸にして、「container」というスミッソンがよく使う言葉を、ほかの「site/nonsite」などの概念と対比させて筋立てする、という感じになるでしょう。でも肉付けとかどうしようかしら。

これは単なるコンテナ。スミッソンとは特に関係なし。

Enantiomorphic Chambers, 1965


はうあ〜『Robert Smithson Retrospective : Works 1955-1973』欲しいのだけど、絶版のうえに古書で250ポンド(約5万3千円)もするよー。たけーよ。日本の大学どこも持ってないよー(泣)
ここにEnantiomorphic Chambersの特質すべき論考が載っているというのに…。



映画上映のお知らせ
『カメラになった男ー写真家 中平卓馬
シネマアートン下北沢
『オキナワ映画クロニクル2006』
6月10日(土)ー16日(金)
16時より
僕の先輩の小原真史さんが撮ったドキュメンタリー映画です。
http://www.cinekita.co.jp/




ジャック・ラカンの論文『時間的論理』(1945)の中に、三人の囚人に関するクイズが載っている。これは三人の囚人に看守が白丸三つ、黒丸二つを各々の背中につけ、各人の色をみて自分の色を当てる、というもの。分かったら出口まで走り、正解とその論理的考察を説明できたら釈放してやろう、と看守は提案した。このクイズはラカン理解の上で結構重要なものなのだが、たしか2004年だったか、司法試験の二次試験(択一)で類似した問題が出題されていた。ラカンが出したものより少しひねってあったが(赤白帽をかぶった5人が一列に並び、各々の正面に見える人物の帽子しか見てはいけない)、基本的に同じ構造だ。精神分析と法および裁判は、密接に関係しているのかもしれないと、具体的な試験問題からあらためて実感した。焦燥と予知的な確信、事後的に証明材料となる各自の判断と行為。ああ、カフカの『審判』、もう一回読もう。



借りた本
油絵講習会を引き受けた代わりに、後輩F君がいっぱい本を借りてくれました。F君、どうもありがとう。返却期限はできるだけ守ります。

神話作用

神話作用

ラカン対ラカン

ラカン対ラカン

マルセル・デュシャン論

マルセル・デュシャン論

芸術の名において―デュシャン以後のカント/デュシャンによるカント

芸術の名において―デュシャン以後のカント/デュシャンによるカント

ミシェル・フーコー―想いに映るまま

ミシェル・フーコー―想いに映るまま




映画と精神分析 想像的シニフィアン
● 作者: クリスチャン・メッツ, 鹿島茂
● 出版社/メーカー: 白水社
● 発売日: 1981/7
● メディア: 単行本



ベルトルト・ブレヒト演劇論集1 真鍮買い/演劇の弁証法/小思考原理
● 作者: ベルトルト・ブレヒト, 千足是也
● 出版社/メーカー: 河出書房新社
● 発売日: 1973/7
● メディア: 単行本



ベケット戯曲全集 3
● 作者: サミュエル・ベケット, 高橋康也
● 出版社/メーカー: 白水社
● 発売日: 1986/6
● メディア: 単行本