前川さんのpg講座が終了しました。
実際にステレオ写真を見る体験を経ると実感がわくようで、受講者の方々の意気込みがひしひしと伝わってきました。立体視できると皆「おー」という声を上げて喜んでくれるので、その姿を観察するのがとても楽しい。
そして前川さんによるステレオ写真に関するレクチャーが、何より貴重でした。ステレオ写真の理論的な分析はあまり聞く機会がなかったのですが、非常に多くの示唆を受けました。生理学的な効果、19世紀的な視覚、そして他ジャンルへの応用の可能性。ウォーホルやポロックラウシェンバーグやルウィットなど、現代美術の「反復」的要素もまたステレオで考えると、より思考が深まるのではないかと思わせるものがありました。単にそれを「死」と呼ぶには性急過ぎるのかもしれない。


会場にお越しいただいた方々、貴重な資料をお貸しくださった方々、そして今回の企画を実現してくださった前川さんに感謝しきりです。ありがとうございました。